Shopifyをご利用のマーチャント様の中にはShopifyが良くできたプラットフォームであることを実感されながらも、実際にShopifyで顧客別の施策を展開するため、あるいはしっかりした分析を行うために、どのようにデータを持たせるか悩んでいる場合も多いと思います。
また、他のカートシステムをご利用中でShopifyへの移行を検討されている事業者様は、Shopifyでどのようなデータを活用できるかイメージはつくでしょうか?
データの面から見たShopifyの特徴として、データ連携のし易さやマーケティングへの活用のし易さなどが挙げられます。
そこで今回は、Shopifyを基軸にデータをどのように活用することができるのかをご紹介いたします!
すでにShopifyをご利用中のマーチャント様も、Shopifyの情報収集中の方も今後の参考となりましたら幸いです。
目次
Shopifyでデータを活用するメリット:データの集約から活用までの効率化
Shopifyを導入する上で挙げられるメリットとしては、導入のしやすさや低コストで使えることなどが考えられますが、データを活用しやすい点もメリットの1つです。
ShopifyではAPIの提供や多様なShopifyアプリが提供されていることから、外部のデータをShopifyへ集約したり、Shopify上のデータを外部へ連携したりすることが実現しやすい環境となっています。
Shopifyへ集約したデータは
- ECサイト上の表示する
- 例)商品詳細ページへ在庫数を表示
- ECサイトのページ制御をする
- 例)会員ランクを元にページの表示/非表示を制御
- メール配信/LINE配信のセグメント情報に使う
- 例)昨日購入した方へサンクスメールを配信
- 分析に使う
- 例)購入者分析を顧客属性を活用して行う
など、幅広くデータを活用して、サイト改善・マーケティング運用を円滑に進めていくことができます。
Shopifyに存在するデータを紹介:基本項目からカスタマイズ項目まで
Shopify上にはECサイト運営で必要となる顧客情報、商品情報、注文履歴などの情報が存在しますが、最も特徴的なポイントは各種情報においてShopifyのデフォルト項目しか管理できないデータ構造ではなく、各サイトによって必要なデータ項目をカスタマイズすることができる点です。
では、データ種別ごとにどのようなデータが保管されているのか見ていきましょう。
顧客情報
例えば、顧客情報であれば基本情報となる氏名、メールアドレス、電話番号、住所などのデータを管理できることはもちろんですが、サイトによっては会員ランクやポイント関連情報、ユーザーのお気に入りブランドなどを個別で管理することができます。
会員ランク機能やポイントの機能、アンケート機能などはShopifyアプリから必要なものを見つけて導入したり、外部ツールをShopifyへ組み込んで利用したりすることで蓄積することができます。
商品情報
商品情報であれば商品名や商品説明、単価などの基本情報だけではなく、商品の原産国やアレルギー素材、色などサイトによって必要な情報を商品ごとに持たせることが可能です。
注文履歴
注文履歴では、基本的にはECサイト上で発生した注文データを管理することができますが、Shopify POS等のPOSシステムを連携しているマーチャントではオフラインでの購入履歴もShopify管理画面上で管理することが可能です。
注文履歴を管理することができるため、購入回数や購入金額、購入商品、クーポン使用履歴等幅広く注文に関わるデータを保管しています。
データ整備の例:外部ツールからの取込やShopifyアプリが設定したデータの加工
データ整備を行いたいケースは様々ありますが、ここでは2つの例をご紹介します。
例1:外部ツールからの自動取込
外部ツールからShopifyへ取込みたい例として、アンケート回答結果をShopifyの顧客データの属性項目として自動取り込みするケースがあります。
手動で実施する方法では、外部ツールの管理画面からエクスポートしたデータを場合によっては一部加工してShopifyの管理画面で顧客データにインポートする流れになりますが、常時収集するアンケートであったり、回答結果を受けたアプローチの即時性が重要になってくると、自動連携のニーズが高くなります。
ShopifyにはAPIが豊富にそろっており、外部ツールの方もAPIがあれば、両方のAPIを使って完全自動化することが可能です。
例2:Shopifyアプリが設定したデータの加工
Shopifyでは様々なベンダーから提供されるShopifyアプリを使うことで簡単にクーポン、ポイント管理、会員ランク管理などの機能を追加することができますが、時にはデータ形式が扱いづらいケースがあります。
例えば、Shopifyアプリが設置したデータがJSON形式で「メタフィールド」に格納され、そのアプリ内での使用は便利だとしても、Shopifyの標準機能や他アプリでの利用が難しい場合があります。
下図のように、他アプリでは、メタフィールドに設定されたJSON形式を解読して、必要な値の部分だけを取り出して使うことになりますが、必要な項目値を抽出して別のメタフィールドに設定した方が、分析や配信施策などで便利に使うことができます。
Shopifyでよく使う「メタフィールド」については、別記事「Shopify メタフィールドの使い方を大解説」で詳細を説明しておりますので、本記事と合わせてご覧くださいませ。
上記2つの例のようなデータ加工、自動化のニーズに対して弊社トライベックでは、複数のAPIを使用して自動化するのはもちろん、データ形式を加工したり、JSONから必要な項目抽出することに対応しています。
少々複雑な要求には中間DBを用意して個別処理ができるような仕組みを持っており、様々なニーズに対して柔軟かつライトに対応しておりますので、データ連携・加工にお悩みの方は是非お気軽にお問合せくださいませ。
データの活用:サイト制御やメール/LINE配信、分析
それでは最後に、Shopify上に集約された顧客情報、商品情報、注文履歴を使って何ができるかをご紹介していきます。
Shopify上のデータはECサイト上や分析、マーケティング活用など幅広く活用することが可能ですので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
ECサイト上でデータを活用する
Shopifyでは各種データの「メタフィールド」と呼ばれる項目へデータを格納しておくことで、ECサイト上へ動的なデータを組み込むことが可能です。
これを上手く活用することで、例えば、
- タイムリーな商品在庫数を表示やアレルギー食品の記載する
- 顧客の保有ポイント数などを表示する
などの実装し、信頼度アップやUX向上を図れます。
また、顧客の属性などを条件に商品の表示/非表示の制御を行うこともできますので、優良顧客向けのコンテンツ表示やコミュニケーションの活性化に活用できます。
Shopify上のデータをECサイト上で活用したいけど方法が分からない場合などには、弊社で設定のお手伝いをさせていただくことも可能です!
分析でデータを活用する
Shopifyでは、管理画面上でECサイトの売上などを分析することができるダッシュボードを提供しており、これを活用することでサイトのセッション数や売上推移、平均注文単価などを分析することができます。
しかし、無料で提供されているダッシュボードは基本的な指標のみに留まっており、より詳細な分析を行いたい場合は有料のダッシュボードを解放するか、Shopify上のデータを外部のBIツールへ連携し分析する必要があります。
外部のBIツールでは無料でも利用できるGoogle社のLooker Studioへの連携、ダッシュボード作成など必要であればお手伝いいたします!
マーケティングでデータを活用する
Shopify上のデータはもちろんマーケティングにも活用することができます。
Shopifyでは顧客の属性によってグルーピングを作成し、それらをShopifyのデフォルトメールシステムShopifyメールの配信ターゲットに指定することが可能です。
さらに、最近ベーシックプランでも利用できるようになったShopify Flowを活用すれば、ユーザーやシステムの動きをアクションにしてメール配信やLINE配信などを実施することも可能です。
弊社が提供しているMAツールShopifyアプリ「HIRAMEKI XD(ヒラメキクロスディー)」では、HIRAMEKI XD上で集計した顧客ポートフォリオ値をShopifyへ戻し、それらの値を元に新規顧客にメールを配信や優良顧客がサイト来訪したらポップアップを表示するなどマーケティング施策の条件に活用いただけます。
Shopifyや企業で保有しているデータをフル活用していきましょう!
せっかく収集した貴重なデータを上手く活用していけるよう、いま一度データの見直しをしてみませんか?
「データは色々蓄積しているけど、どんなデータがあるのかは把握できていない」、「データを上手く活用できずに悩んでいた」など少しでも当てはまる方がいらっしゃりましたら、本記事が今後のご参考になりましたら幸いです。
弊社では、データの整理やデータ連携、データ活用を総合的にお手伝いすることが可能ですので、自社内だけでデータの見直しを図るのが難しい場合にはお気軽にご相談くださいませ!
また、Shopify上のデータを使い倒せる日本製MAツール「HIRAMEKI XD」もどうぞよろしくお願いいたします。