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cookieシンク率の重要性と確認方法を解説!

 

MAツールやCRMツールなどで、お客様の行動データを活用してマーケティング施策を実施している企業は多いのではないでしょうか。

 

ECサイトでは「カゴ落ちメール」、BtoB企業では「資料ダウンロード後のフォローメール」などのお客様の行動データを基にした施策はメジャーなものとして広く知られているかと思います。

 

しかし、せっかく施策を運用してみたのに自社で持っているリスト数に対して思ったよりも配信数が少なくなってしまい、結果があまり感じられていないご担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そこで今回は、マーケティングツールからお客様の行動データを活用して施策運用する際に重要になる「cookie(クッキー)シンク率」について解説します。

cookieシンク率とは

「cookieシンク率」とは、ユーザーの行動データを使った施策を運用する際に重要な指標の一つです。

 

まず、「cookieシンク」とは、企業で持っている顧客リストの各ユーザーと、ユーザーが自社のWebサイトへ来訪した際に利用しているWebブラウザに対してサーバーから発行される「cookie」と呼ばれるテキストファイルを紐づけることを指します。

 

 

cookieは、Webサイトの表示コンテンツの最適化やID・パスワードの記録など様々な用途で使用されますが、特にMAツールやCRMツールなどのサービスでは、One to Oneのターゲティングを行う部分で、関わりが深い機能です。

 

MAツールでは、cookieシンクの機能によって「企業がハウスリストに持っているユーザー」と「その人のWeb上の行動」を紐づけることでき、Webサイトのアクセスログを実名化できるため、ツール内での分析や施策配信によるアプローチなどをより詳細に、お客様に寄り添ったかたちで実現できるようになります。

 

そして、企業が持っているハウスリストにおいて、どのくらいの割合のユーザーの行動が見える化できているのかを数値化した際の指標を「cookieシンク率」と呼びます。

cookieシンク率=cookieを保有しているユーザー÷企業のハウスリストの件数

 

業界ごとのcookieシンク率

※図中のデータは、弊社クライアントにおけるCookieシンク率の業界別平均になります

 

cookieシンク率がWebマーケティングを行っていくためには重要な指標の1つであることは先のご紹介したとおりです。

 

では、各企業でcookieシンク率のパフォーマンスを見ていくときにはどのくらいの数値を目安・目標にしていけば良いのか、判断が難しい部分もあると思いますので、参考として弊社のお客様でのcookieシンク率の平均データをご紹介します。

 

今回行った調査では、BtoC企業の平均cookieシンク率は64.9%と高水準でした。

 

一方で、BtoB企業の平均cookieシンク率は7.09%とBtoC企業と比較すると大きく差がでる結果となりました。

 

この結果は、BtoC企業とBtoB企業ではマーケティングツールの活用方法やWebサイトの仕様が大きく異なることが関係していると考えられます。

 

BtoC企業のマーケティングツールの活用方法

BtoC企業では、自社ECサイトや会員サイトへマーケティングツールを導入し、運用しているケースが多く見受けられます。

 

そのため、会員登録やログイン、購入などの仕組みが備わっているケースが多いため、ユーザーとcookieを結び付けられるタイミングが多い傾向にあります。

 

また、マーケティング施策の一貫としてメールやLINEを活用したメッセージ配信を実施していることもユーザーとcookieを結び付けることができるタッチポイントの1つです。

 

BtoB企業のマーケティングツールの活用方法

一方で、BtoB企業では企業サイトやサービスサイトへマーケティングツールを導入し、運用しているケースが多く見受けられます。

 

企業サイトやサービスサイトでは、「企業について知ってもらう」、「製品について知ってもらう」ことを目的としていることが多いため、ユーザーとのタッチポイントが少ない傾向にあります。

 

そのため、ユーザーとcookieを結び付けるタイミングも問い合わせや資料ダウンロード等、限られたポイントのみとなっています。

 

cookieシンク率が重要となる施策

では、次にcookieシンク率を重視していく必要があるマーケティング施策を見ていきましょう。

 

BtoC企業の場合

自社ECサイトやBtoC企業の場合は、鉄板施策とされている以下のようなマーケティング施策を行う際にcookieシンク率が重要なポイントとなります。

 

  • カート放棄フォロー施策
  • ブラウザ放棄フォロー施策
  • お気に入り登録後未購入フォロー施策

 

どの施策も始めやすく、同業種の企業で良く実施されているため運用されていることが多い施策です。

 

しかし、cookieシンク率が低い状態で運用を続けている場合には、そもそも配信対象となる母数が少なくなってしまい施策効果が振るわない可能性があります。

 

BtoB企業の場合

BtoB企業の場合は、以下のようなマーケティング施策を実施する際にcookieシンク率を気に掛ける必要があります。

 

  • 重要コンテンツ閲覧後フォロー
  • 重要アクション達成後フォロー
  • 特定のスコア達成後フォロー

 

Webサイト上でコンバージョンに至るきっかけになる重要アクションが発生していても、ユーザー情報とcookieが紐づいていなければ、重要アクションを起こしたユーザーが分からないためにアプローチができず、機会損失に繋がってしまう可能性もあります。

 

cookieシンク率の改善方法例

では、機会損失をなるべく防ぐためにcookieシンク率を向上させていくためには、どのような対策があるのか見ていきましょう。

 

メルマガなどの一斉配信メールを開始する

特に自社ECサイトでは、人手が足りないためまずは自動化できる「カート放棄施策」や「ブラウザ放棄施策」から運用し始めている企業も多いのではないでしょうか。

 

しかし、それでは特定のユーザーにしかアプローチできないため、cookieシンク率を高めていくことが見込めません。

 

商品・サービスの情報を伝えるためのメルマガ一斉配信施策なども少しずつ交えていくことで、メルマガからWebサイトへ流入したユーザーのcookieを紐づけることができます。

 

cookieシンク率を向上させていくことで、カート放棄フォロー施策などでアプローチできるユーザー数を増やしていくことができます。

 

配信している施策コンテンツ内容を見直す

現在運用している施策のコンテンツ内容を見直してみましょう。

 

配信施策経由でcookieをシンクさせるためには、配信コンテンツ内に入れているURLをユーザーがクリックし、サイトへ流入して初めて、ユーザーとcookieを紐づけることができます。

 

そのため、配信施策に流入ポイントが用意されているか、流入ポイントは分かり易いかなどユーザーをWebサイトへ誘導できるような施策の作りになっているかを確認してみましょう。

 

ログインを促進する企画を行う

会員機能を設けているWebサイトでは、「ログイン」はユーザーとcookieを結び付ける重要なアクションポイントの1つです。

 

ユーザーのログインを促進するためにログインすると得られる会員限定のメリットを用意することも良いでしょう。

 

例えば、

  • ログインすることで、会員限定価格が表示される
  • ログインして見ることができる、会員限定記事がある
  • ログインボーナスポイントがもらえる

など、会員登録やログインが促進されるようなユーザーメリットを設けることで、ユーザーがアクションを起こしたいと思わせることができるでしょう。

 

マーケティング指標に「cookieシンク率」を追加してみましょう

今回ご紹介したように、企業に人気のあるマーケティング施策を実施するためには手持ちのハウスリスト件数ももちろん重要ですが、ユーザーとcookieが紐づいている割合を確認することも重要です。

配信施策の施策効果が振るわない場合には、焦らずに立ち止まってcookieシンク率に目を向けてみるのも良いでしょう。

 

また、cookieシンク率を向上させるために実施する改善策は、cookieシンク率の改善だけではなく、マーケティングの全体的な改善にも繋がる要素が多くありますので、パフォーマンス向上も視野にぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

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カテゴリー: マーケティング, 分析