新型コロナウイルスの影響で外出を控える方が多い中、ECサイトを始めたり注力している企業が多く見受けられます。
ECサイトで活用されることが多いMA(マーケティングオートメーション)は大規模サイトを中心に導入事例が増えてきています。
今回はECサイトがメール配信システムからMAに乗り換える際のタイミングとポイントについてご紹介いたします。
目次
ECサイトがメール配信システムを利用する目的
ECサイトを運営している企業であれば顧客向けにメール配信を行っているでしょう。
ECシステムにメール機能がついている場合もありますが、メール配信システムを契約して利用している企業も多いのでは無いでしょうか。
メール配信システムを利用する目的としては、
- 大量のメールを高速に一斉配信する
- 迷惑メールに入らないように確実に届ける
- ステップメールを使って売上アップを目指す
- 開封率やクリック率の分析を行う
- レスポンシブデザインのメールを簡単に作る
といったものが挙げられます。
ECサイトがMAを導入する目的とは
ECサイトでMAを導入する目的は「売上げを上げること」、「コストを下げること」を通じて高い費用対効果を発揮することが挙げられます。
MAを利用してECサイトで売上を上げて行くためにはone to oneでのリテンション施策が最も代表的で効果的です。
もちろんMAもメルマガのように一斉配信を行えますが、MAを利用しなくてもメール配信システムから一斉配信を行えるため目的によってツールを使い分けている企業も多いです。
MAを利用したone to oneでのリテンション施策の例は以下のようなものがあります。
- カゴ落ち ( カート放棄 ) リマインド
- お気に入り登録リマインド
- 商品閲覧 履歴リマインド
- 再入荷リマインド
- 値下げリマインド
- 在庫残少数リマインド
- レコメンドリマインド
配信チャネルとしては メールが一般的ですが、 アプリ を提供している場合は アプリでのプッシュ、最近ですと LINEやWEBプッシュ、SMSを配信するサイトもでてきました。
顧客ごとに最適なタイミング、コンテンツ、チャネルを組み合わせることで高い効果が期待できます。
ECサイトでMAを導入するべきタイミングとは
ECサイトでMAを利用するのは既存顧客の売上をもっと向上させていきたい時になります。
過去にECサイトで商品やサービスを購入した顧客との適切なコミュニケーションを通じてサービスや会社のエンゲージメントを高め、リピーターとなっていただき優良顧客化へと繋げてLTVを高めることが大切です。
「売上総額」、「購買単価」、「顧客在籍期間」、「購買頻度」などのデータを元に顧客をセグメンテーションし、適切なタイミングで適切なコミュニケーションを実施することによって、優良顧客に育てていくことがMAの目的として挙げられます。
ECサイトで新規顧客ばかりをどんどん増やして売上をあげるだけではなく、既存顧客も増えてきて既存顧客の売上増加や育成につなげていきたいタイミングでMAを導入するのが最適なタイミングと言えるのではないでしょうか。
また、メール配信システムではメールでのコミュニケーションしかできませんが、MAでは上述のようにアプリ、LINEやWEBプッシュ、SMSなど幅広いチャネルに対して対応しているサービスもあります。
メール配信の効果に伸び悩みを感じている場合にはMAを利用してコミュニケーションチャネルを増やしてみることも考えてみましょう。
ECサイトでMAを導入する規模感とは
ECサイトにMAを導入するのに気をつけておいたほうが良いポイントとしてECサイトの売上規模があります。
立ち上げたばかりのECサイトのように売上規模が小さい場合や顧客が少ない場合には、MAを利用することでマーケティングの効率化はできますが、売上に対するボリュームが小さいため費用対効果が見合わないケースも出てきます。
業種や粗利にもよりますが、月商で数千万円程度の規模がないとMAの利用による効果が期待できないことが多いです。
ある程度の売上規模がないと売上増加率は同じでもMAのツール代を回収するのが難しいという事態に陥ってしまいかねません。
売り上げ規模がまだ小さい場合には、マーケティング費用を新規顧客獲得のための広告などリードジェネレーションに使った方が費用対効果として出ることが期待できるでしょう。
その後に顧客基盤が固まってきてからMA導入を検討することをおすすめします。
売上規模が小さくてもMA導入をした方が良い場合もある?
上述のように売上規模が小さいECサイトではMA導入はあまりおすすめできないとご紹介しましたが、例外として2つの場合があります。
既にECサイト以外で顧客が多くいる場合
新しくECサイトをオープンしてまだ売上は大きくないものの、既にリアル店舗で売上が大きい場合や、別サイトなどで既に顧客を多く抱えている会社が新たにECサイトをオープンした場合には規模に関わらず利用しても良いかもしれません。
上記の場合では既に既存顧客がおり、今後のグロースも見込めるために早い段階からMAを導入しておくことで、データを貯めておくことができるため導入がおすすめです。
商品単価や粗利が高くて元が取れやすい場合
不動産や自動車のように商品単価が高い場合や、金融商品のように粗利が高い商品の場合、販売や契約件数が少なくても十分に元を取れることが見込めます。
メール配信システムとMAを使い分けるのもおすすめ
ECサイトでMAの利用が広まってきていますが、自社のサイトの状況と業種を考えた上で導入検討を行ってみるのが良いでしょう。
メルマガやステップメールはメール配信システムを利用して、one to oneのコミュニケーションを行いたい場合にはMAを使う企業も増えています。
弊社が提供しているMAツールHIRAMEKI XD(ヒラメキクロスディー)ではメール配信システムとしての機能が備わっていることはもちろん、主要なメール配信システムとの連携も簡単にできる機能もございます。
既にメール配信システムを利用していて今後MAを使ってみたいと言った場合にもご相談いただければと思います。