MA（マーケティングオートメーション）の導入を検討している企業の担当者からのお悩み相談として多いのが、「MAを使いこなせそうな人材がいないので導入が進まない」といったお話です。
MAの導入や運用について外注してお願いすることももちろん可能ですが、MAを中長期的にうまく活用していくためには、自社の人材の中で使いこなしていくことが望ましいと言えるのではないでしょうか。
今回はMA（マーケティングオートメーション）を使いこなせる人材と使いこなせるようになるためについてご紹介させていただきます。
目次
MAをうまく使いこなすために必要なこと
MAをうまく使いこなすことによって高い費用対効果が見込めるものの、うまくいかないとせっかく導入しても価値が発揮できずに終わってしまいかねません。
実際にMAを導入してもうまくいかないケースとしてよくあるお悩みが、
「機能が多くて思ったよりも使いこなせていない」
「高額なメール配信システムになっている」
「スコアリングの設計方法がわからない」
「想定よりも費用対効果が出てこない」
などが挙げられます。
MAには様々な種類のサービスがありますが、うまく使いこなしていくために必要なことにはどのような共通点があるのでしょうか。
MAをうまく活用している企業のお話を聞いていくと、MAをしっかりと理解している人材が導入や運用において責任を持って取り組んでいるのに対し、うまくいっていないケースではMAを使いこなせるだけの人材や組織になっていないということが見受けられます。
MAを使いこなせるための人材とは
MAツールは多くの機能を持っていますが、ツールである以上、使う人によって効果に大きな差がでます。MAを使いこなせるための人材とはどのような要件が必要か見ていきましょう。
1、マーケティングに関する知識、ノウハウ
MAツールを使うにあたってはマーケティングに関する知識が必要となります。マーケティングの基本的な考え方はもちろん、 比較的動きの早いWEBマーケティングのノウハウについても日々取り入れていくことが望ましいと言えるでしょう。
2、MAに関する知識
MAを使いこなすためにはもちろんMAに関する知識が必要となります。MAに関する一般的な知識はもちろん、サービスによって機能や特徴が異なるため、既に導入しているサービスや導入予定のサービスについて熟知しておきましょう。不明な点は提供会社の方に積極的に聞いたり、セミナーなど開催していればうまく活用している事例についても知っておくと便利です。
3、自社の顧客についてよく知っていること
MAで高い効果を出すためにはシナリオ設計やペルソナ設計を正しく行い、仮説を立てて検証していくことが求められます。そのためには自社の顧客についてよく知っていることが重要です。BtoCであれば優良顧客はどのような属性でどんな特徴があるのか、BtoBであれば業界や業種、規模などを把握しておきましょう。
4、自社のバリューチェーンについてよく知っていること
MAを使って顧客に自社サービスや商品を訴求していくためには自社のバリューチェーンについても知っておくと有利です。例えば顧客とメールなどでコミュニケーションを行う場合に、自社の強みの引き出しをたくさん持っておくことによって、リードナーチャリングで高い成果を出すことにも繋げられるのではないでしょうか。中にはMAの導入に合わせて業務の棚卸しと見直しを行なって大きな成果に繋げている企業もあるようです。
5、運用改善をしていく忍耐力
MAは導入して一度設定を行えばずっと高い効果が発揮できるとは限りません。仮説や予定通りの効果を出しているのか、各施策ごとに効果が出ているものと出ていないものはあるのかといったように検証を行いつつ運用改善をしていく忍耐力が必要となります。
MAを使いこなせるための人材になるには
MAを使いこなせるための人材の要件についてご紹介いたしましたが、どのようにしてそのような人材になって行けば良いのでしょうか。
1、社内でのコミュニケーションを上手く行う
MAに限らずマーケティングの業務は幅広い部署とのやり取りが発生すること、情報が必要なことから社内でのコミュニケーションを日頃から意識して上手く行うようにしましょう。BtoBでMAを利用する場合にはスコアリング機能を使ってホットリードを営業に引き渡していきますが、ホットリードの定義を一緒に擦り合わせること、実際に引き渡した後に営業部門からのフィードバックをもらい改善を行うことも重要です。
2、日頃からマーケティングの情報をキャッチアップする
マーケティングは理論、技術ともに日々進化が起きている分野です。一度概念を覚えたり、情報を仕入れても新しい情報の方が優れている可能性もあります。MAは他のシステムと連携することでさらに効果をはっきする場合もありますので、MAだけに限らず幅広いマーケティングの情報をキャッチアップすることを意識してみてはいかがでしょうか。
組織としてもMAを使いこなすように意識しよう
MAを使いこなすためにはサービスの知識だけではなく、マーケティングの知見や社内でのコミュニケーションも必要となってきます。ハードルは少し高いかもしれませんが、MAの費用対効果が出るだけではなく、マーケティング担当者としての能力と社内での存在感もグッと高まるはずです。
個人でできることには時間的リソースも含めて限界がありますので、担当者だけに任せるのではなく、チームや組織全体としてMAを使いこなす体制を整えることも重要です。
MAを使いこなせる人材になること、MAを使いこなせる人材を育成することを意識してみてはいかがでしょうか。
