日本のMA元年とも言われる2015年より、様々なMAツールが海外から日本に進出し、さらに国内MAベンダーによるローンチが進みました。
その数、国内では20以上、海外ベンダーを含めると300以上のサービスがあると言われています。
特徴は多種多様に渡りますが、ビジネスモデルがBtoBかBtoCかにより選定のポイントが大きく異なります。
今回は代表的なMAツールをピックアップして利用形態やプラン別に比較します。
目次
代表的なMAツールのご紹介
xross data(クロスデータ)
xross dataは、主にBtoC向けのMAツールで弊社トライベック・ストラテジーが開発提供しています。
ECサイト向けサービスとして有名ですが、スコアリングができるxd.TARGETというラインナップを設け、ECサイト以外でも活用が広がっています。
外部システムと連携することなく4つの配信チャネルにメッセージ送信が可能で、顧客分析からメッセージの配信、効果測定まで簡単に実現が可能。
累計導入数は180以上でECサイトや不動産、人材、製薬会社など幅広い業界で利用実績があります。
また、スコアリング機能などが備わっているBtoB向けサービスHIRAMEKIも別途提供があります。
HIRAMEKI:https://www.hira-meki.jp/
特徴
(1)メール、LINE、SMS、webプッシュの4つの配信チャネル
メール以外にもLINE、SMS、WEBプッシュ(ブラウザプッシュ)の4つの配信チャネルを選択して顧客へメッセージをお届けできます。
もちろん1顧客に対して複数のチャネルを使い分けることもできますし、効果測定を行って一番効果が高いチャネルを選定することも可能です。
日本ではメールよりもLINEの開封率が高いことから注目が集まっていると言えるでしょう。
(2)外部メール配信システムとの連携
xross dataのメール機能以外に、各社のメール配信システムと連携しています。
ClickM@iler、KREISEL、Cuenote、SPIRAL、WEBCAS、Synergyといった国内主要サービスとの連携が可能。
既にこれらのメール配信サービスを利用している場合はスムーズなデータ連携と施策実行が可能となります。
(3)料金
スモールスタートから利用できるLITEなMAツールを目指しており、月額4万円~と導入しやすい金額と言えるでしょう。
Marketo
Marketo(マルケト)はグローバルで5,000社以上が利用しているMAツールです。
2019年3月付けでアドビシステムズによる買収により、あらゆる規模のBtoB,BtoC企業に対するソリューションの提供が可能となりました。
スコアリングやマーケティング活動のROI解析などに優れており、あらゆるマーケターによる大きな支持を得ているツールです。
主に大手企業による導入実績が多く、他ツールとの連携面で大きな強みを発揮しています。
特徴
(1) ABMツールとの連携
ユーザベース社が提供している「FORCAS」と連携しています。これにより、MAツールでカバーしているリードベースとマーケティングと合わせて、アカウントベースドマーケティング(ABM)を実現します。自社にとって成約確度の高い企業に対するマーケティングの自動化を可能としています。
(2) SFAツールとの連携
セールスフォース・ドットコム提供のSFAツールと連携しています。マルケトによるリードナーチャリングとセールスによるパイプライン管理を実現しています。
(3)料金
マーケティングに関連するあらゆるツールとの連携を前提としたMAツールです。金額は年間数百万円~数千万円と、導入企業によって大きく異なりますが比較的高額でハイエンド向けのサービスと言えるでしょう。
Hubspot
Hubspotは世界100か国以上64,500社の企業が利用しているツールです。
マーケティング、セールス、カスタマーサクセスの各サービスをつなぐプラットフォームを提供している点が最大の特徴です。
特徴
(1)インバウンドマーケティングを提唱
Hubspotは世界で初めてインバウンドマーケティングという概念を提唱した会社です。ターゲットとなる顧客が抱える課題やニーズに対応するコンテンツを作成することで、優良顧客の心を掴み、信頼を勝ち取ることができるという概念です。
(2)コンテンツマネジメントシステム(CMS)を搭載
HubspotはCMS機能を搭載している点が最大の特徴です。
WordPressやWixなどのCMSを利用することなく、LPやブログ投稿なども一元管理できる点を強みとしています。
また、広告配信のプラットフォームも提供しています。
(3)料金
マーケティングに関する幅広い領域をカバーしている点が大きな支持を受けています。
料金体系としては3プラン(月額6,000円、96,000円、384,000円)を用意しています
pardot
セールスフォース・ドットコムが提供しているMAツールです。
最大の特徴は同社が提供しているSFAツールとシームレスな連携を実現している点です。
(1)共通のプラットフォームを利用できる
MAツール導入企業でよく発生する失敗として、「導入したが定着しなかった」ということが非常に多く発生します。最大の要因として、セールス担当者とマーケティング担当者が使うプラットフォームが異なるという点が挙げられます。両担当者が同一の管理画面を利用することで、企業における定着を促進するというメリットがあります。
(2)料金
プランは大きく3つ(月額15万円、30万円、48万円)用意しています。
b→dash
株式会社フロムスクラッチが提供しているMAツールです。
海外PEを含む、およそ100億円の資金調達を実現しつつ、急激な成長を遂げているベンチャー企業です。テレビCMで堤真一やおぎやはぎが出演している点は記憶に新しいかもしれません。
(1)データ活用経営を促進
「いつでも」「だれでも」「ひとりで」できることをコンセプトにしたオールインタイプのプラットフォームを提供しています。企業が保有している広告データやビジネスデータを一元管理し分析から活用までをワンストップで実現できる点が最大の特徴です。
(2)料金
月額50,000円から提供しています。
企業データとの統合を前提しているため、料金体系は企業によって大きく異なる点が特徴です。
ListFinder
株式会社イノベーションが提供しているMAツールです。
比較的安価なMAツールとして初めてMAツールを導入する企業に多く採用されています。
(1)メールマーケティングに強い
メール配信におけるA/Bテストを可能としている点が最大の特徴です。メール送信件数に対する、開封率、クリック率や、商談化率、成約率まで管理できるため、メールマーケティングにおけるROIの可視化を可能としています。
(2)料金
プランは大きく3つ(月額39,800円のライトプラン、59,800円のスタンダードプラン、79,800円のプレミアムプラン)を用意しています。
メール配信やリード管理の機能を基本としていますが、セミナーページやLP作成、API連携を実現するためにはプランのグレードアップが必要となります。
SATORI
SATORI株式会社が提供しているMAツールです。
国産のMAツールとして、600社を超える企業に導入されています。
(1)新規開拓に強い
アンノウンマーケティングという概念を提唱しており、匿名顧客にもアプローチできる点が最大の特徴です。
95%以上の顧客はWebサイトに訪れるだけで名前を明かさないとも言われているため、アプローチ対象を大幅に広げることを可能とします。
(2)料金
料金プランは1つ(初期費用10万円、月額費用10万円)です。その他セールスフォース社のSFAやサイボウズ社のkintoneとのシームレスな連携もオプションで提供しています。
Bownow
Mtame株式会社が提供しているMAツールです。
企業のマーケティング活動における集客支援、Web制作、リピート施策までをトータルサポートしている点が特徴です。
(1) MA×ABMを実現
企業解析とメールマーケティングを実現できる点が特徴です。
Webにアクセスしている企業の特定や、メール配信、フォーム作成も可能としています。
(2)料金
Webにアクセスしている企業解析のみであれば無料で提供しています。メール配信も実施したい場合は、月額2万円から提供しています。
導入前に検討とトライアル利用がおすすめ
MAツールは各社特徴があり機能や金額も幅広く導入することにより大きな成果を上げる可能性があります。
しかし、BtoB向け、BtoC向け、BtoCでもECサイトとそれ以外で要望に対応できる機能が全くことなりますので、自社における課題や実現したいことを整理した上で、各社ツールのトライアルやデモなどを試して導入への準備をおすすめします。
弊社ではツールのご紹介だけではなく、導入前の準備段階からのご相談も可能ですのでご相談いただければと思います。