BtoB企業がMAツールを導入する目的としてリードの見える化、ナーチャリング、効率化といったことを重要視しているケースが多いです。
では実際にどの程度効果が出ているのか気になるところではないでしょうか。
今回はMAツール導入後のリード数の変化、顧客育成の効果についてご紹介いたします。
目次
MAを導入するとリードは増える?
MA を導入することでリードの数自体に変化はあるのでしょうか。
MAは直接新しいリードを生み出すツールではないのですが、MAを導入した後にリードが大きく増加した、ある程度増えたという企業が多く見受けられます。
MAを導入することでリードが増える理由については大きく分けて3つに分かれます。
リードの育成と選別が良くなった
MAを導入する前にも多くの企業がマーケティングや営業に力を入れていると思いますが、MAを利用することでシナリオを元にしたコミュニケーション、スコアリングによる見える化といった便利な機能が使えます。
その効果として以前よりもリードの育成の効率が上がり、優先度の高いリードを選別することで営業の効率化にも繋がる可能性が考えられるでしょう。
過去の休眠リードが復活した
元々リードが多い企業の中には残念ながら休眠化しているリードも多く存在しているでしょう。
MAを導入してステップメールやシナリオメールを設定しておけばその中の一部が復活したという声も多く聞かれます。
リソースをリード増加に使う時間が増えた
MAを導入したことで社内のリソースが効率化できたことによってリードを増加させる活動に時間を割きやすくなったというマーケターの方も多いのではないでしょうか。
リードの管理は効率化できるのか
リードの数が増えたことを受けて管理を行う手間も増えてしまうのが一般的ではありますが、MAを使うことでリード管理も効率化することができているのでしょうか。
MAの主要な機能としてスコアリング機能があり、メール開封やwebサイト訪問など特定の行動を起こしたユーザーに対して加点していき、一定のスコアになるとランクを分けるといった使い方をしていることが多いと思います。
また、中には一定期間webサイトへの訪問がなかったので減点、休眠顧客へとランクを下げる場合もあるでしょう。
MAを導入した企業の大半はリード管理も効率化できているとの声が出ていますが、効率化がうまくいっていない企業も見受けられます。
見込み度合いのランク分けや営業への引き渡しのために見込み顧客育成が効率的に行われることで、営業担当も効率的な営業を行うことができるため、売上増加への期待が高まるはずです。
ではリードの効率化がうまく行かない理由について見ていきましょう。
自社にあった効率的なリード管理が見出せていない
MAの有無に関わらず自社にとってどのようなリードが良いリードで売上と利益に繋がりやすいのかを把握しておくことは非常に重要です。
これがわかっていれば再現性を高めることで売上と利益が増えていく可能性が非常に高いと思います。
その上で自社にあったリード管理を行うためにシナリオ設計やスコアリングを見直して見ましょう。
分析・改善・運用が十分に行えていない
MAツールの中にはシナリオ設定やスコアリング設定があらかじめセットアップされているものもあり、当初はそのまま使ってみる企業も少なくありません。
また、自社に合わせて当初の設定を変更している企業もあるでしょう。
MAツールの設定は一度行ってしまえばずっと効果があるとは限らず、自社の製品やサービスの状況に応じて見直しをかけていくことが重要です。
例えば今までは新規ユーザーに多く利用していただくケースが多かった場合でも、市場がある程度飽和してくると他社からの乗り換えユーザーが多くなってきます。
その場合にはリードの質も変わってくる可能性が高いため、コンテンツの見直しやリードに合わせたスコアリングをしながら運用を行うようにしていきましょう。
MAツールを利用した顧客育成の効果とは
リードの管理と近い部分ではありますが、MAツールを利用して顧客育成はできているのでしょうか。
顧客育成にはシナリオメールやユーザー毎に応じたone to oneでのコミュニケーションがMAツールの強みとして挙げられます。
導入する前はメール配信システムを利用している企業が多く見受けられており、MAを利用することで顧客育成が以前よりも効果的になったと考えている企業が多いようです。
ただし、MAツールの有無に関わらず顧客育成のためにはある程度時間と費用が必要な場合も多いのですが、新規リードの獲得ばかりに予算を多めにしてしまい、育成にはあまり注力できていないという声も中には聞かれます。
MAツールは運用していくことで効果を発揮
MA はマーケティングの効率化に効果的であるというイメージが広がってきており、多くの企業で今後も注力されることが予想されます。
一方で残念ながら効果があまり感じられないという企業もあります。
MAツールは導入すれば課題を解決してくれるというわけではなく、導入時の設計で終わりではありません。
導入後の運用によって効果が非常に大きく違ってくることがわかっており、分析、改善、効果検証といったPDCAサイクルをしっかりと回していくことが重要です。
効果が出ていない多くの理由は導入してそのまま改善を行っていない、現場がしっかりと自社にあったマーケティング手法を把握できていないといったことが見受けられます。
運用には一定のスキルやリソースがかかりますが、それ以上にリターンが見込めることも多いと思いますので、ぜひチャレンジしてみましょう。
MAツールの運用は部門を跨いで行おう
MAツールを利用して高い効果を出している企業には様々なパターンがあると思いますが、マーケティング部門だけではなく営業部門やシステム部門など多くのチームと連携して行うことも重要です。
また、オンラインマーケティングとオフラインマーケティングの部門が分かれている場合には情報の共有や成果の共有をしっかりと随時行うようにしましょう。