メルマガ、メールマーケティングは既存顧客、見込み顧客に対して自社の商品やサービスを一斉にアピールできる手法です。
しかし、一度に大量のメールを送付するため配信先からのクレーム、配信停止をされるのが怖いというマーケティング担当者は少なくありません。
近年では個人情報保護の考え方が浸透し、不要なメールや迷惑メールに対して敏感になっている人も増えています。
特に個人アドレスはビジネス用のメールアドレスよりもクレームになりやすい傾向がありますので、BtoCでメールマーケティングを行う場合には注意が必要です。
今回はどのようなメールがクレームや配信停止に繋がりやすいのかご紹介いたします。
目次
メルマガ、メールマーケティングでクレームになりやすいメール
メルマガやメールマーケティングでクレームになりやすいメールにはどのような特徴があるのか順番に見て行きましょう。
メール配信量が多すぎる
どんなに内容が濃いメルマガでも、配信の頻度が高すぎると読み手は迷惑に感じます。内容にもよりますが、一斉配信の場合には多くても1日1回までの頻度を目安として配信するのがよいでしょう。
普段送らない誕生日やカゴ落ちメールのようなパーソナルメールの場合には、1日1回を超えて配信しても効果的な場合もありますが、自社のメール配信頻度が週1回程度である場合、パーソナルなメールの配信頻度が高くなると五月蠅く感じることもあるため、配信後は2、3日間を空けるなどの対策が必要となるケースもあります。
迷惑な配信日時にメールを送ってしまう
配信時間にも注意が必要です。夜間はもちろん、終戦日や過去に大災害が起こった日など自社の商品やサービスが配信にふさわしくないと感じてしまう場合には配信は避けましょう。
誤字やリンクミスが多い
誤字やリンクミスが多いメルマガはスパムメールと間違えられるばかりか、会社の信頼性の低下に繋がる可能性があります。メルマガを送る前にテストメールを使うなどして誤字やリンクミスがないように入念にチェックしましょう。
うっかり見逃しがちなのは、配信先の名前を挿入する場合の表記です。名前の漢字や社名の表記が間違っていると大変失礼にあたります。メール配信先リストのデータクレンジングを入念に行い、名前や社名の誤記が含まれている可能性があるときには配信先の名前を挿入しないことも検討するべきでしょう。
炎上に繋がるようなコンテンツ
ウェブサイトやSNSと同様、メルマガの内容も拡散されて「炎上」し、企業のブランドや信用性を損ねてしまうおそれがあります。インターネット上で拡散されてしまうと、配信先以外からもクレームが入る可能性があります。炎上に繋がるような不謹慎、不適切なコンテンツは避けましょう。
意見が分かれやすい話題
メルマガの趣旨にもよりますが、宗教や政治など個々人の信条によって意見が分かれやすい話題は避けた方がよいでしょう。スポーツで特定のチームをひいきにしたり、特定のタレントやアーティストにネガティブなコメントをすることも読み手を傷つけたり不愉快な気分にさせる可能性があります。
自社の商品・サービスの強みをアピールするために同業の他企業に言及することも避けることをおすすめします。
配信停止の方法がわかりづらい
メルマガの送り手は、メルマガの中に配信停止(オプトアウト)への導線を設置することが特定電子メール法で義務付けられています。配信停止用のリンクがあったとしても、配信停止を避けたいからといってわかりづらくしてしまうとクレームの原因になります。配信停止用のリンクはメールの末尾などわかりやすい位置に設置するようにしましょう。
メルマガ、メールマーケティングで配信停止になりやすいメール
続いてメルマガやメールマーケティングで配信停止になりやすいメールにはどのような特徴があるのか順番に見て行きましょう。一部クレームになりやすい内容と重複している内容も含まれます。
送り手の都合ばかりの内容
メールの配信先には自らメールフォームから登録した人、以前に会員登録して商品を購入した人、BtoBであれば名刺を交換しただけの人などがいます。読み手のニーズをはき違えたコンテンツを送れば配信停止が増えるのは当然のことです。まずは、読み手にどのようなニーズがあるのか把握することが不可欠です。
たとえば、メールフォームから登録した人や以前に自社の商品を購入したことがある人など、すでに自社との関係性が一定程度できている読み手に対しては、新たな商品・サービスのアピールや、自社をより深く知ってもらうためのコンテンツを配信するべきです。
他方、名刺交換先が多いのであれば、自社の主力となる商品・サービスの紹介や強み、会社の基本的なコンセプトなどを伝えるべきです。読み手の性別、年齢、業種、役職などを把握し、詳細なペルソナを設定した上でニーズに沿ったコンテンツを作成するようにしましょう。
どこから送られてきたかわからない
名刺交換先に配信する場合はもちろん、読み手が自ら配信登録した場合であっても、メルマガの配信元がきちんと表記されていなければ迷惑メールと間違われても仕方ありません。メールのタイトルや本文の冒頭部分に必ず社名を記載してわかりやすいようにしましょう。
私的すぎる話題
配信者の人となりが伝わるような情報を含んだコンテンツは親しみやすさから好まれる場合もあります。しかし、タレントや個人メルマガではなく企業からのメールでは、私的なコンテンツを求めてメール購読したがる人は少数です。メールマーケティングの本来の目的を忘れずに、独りよがりにならないよう心がけましょう。
無難すぎる内容
メールマーケティングの担当者の中には、配信停止されてしまうことを過度に恐れ、無難な内容にまとめてしまうことも多くあります。しかし、全ての人が気に入るメールマーケティングというのは非常に難しいものです。
メールマーケティングの目的は、リードとの接点を保って自社の商品・サービスの購買に繋げることだけでなく、多くのリードから優良なリードを選別することにもあります。配信停止されないコンテンツを追求した結果、箸にも棒にも掛からぬ無難なコンテンツばかり配信していてはメールマーケティングの本来の目的を果たすことができないでしょう。
配信停止の数があまりに多い場合は読み手のニーズを見誤っている可能性や、メルマガにふさわしくないコンテンツを配信している可能性がありますので、コンテンツを見直してみてはいかがでしょうか。
読み手のニーズに応じたコンテンツとシナリオ作りを行おう
メールマーケティングは数あるマーケティング手法の中でもROI(投資収益率)が高い手法だといわれています。費用を抑えて多くのリードにアプローチできるため、読み手は1日に複数の送り手から大量のメールを受診しています。そのため同じ内容のメールを一斉送信するのではなく、読み手の属性や購買履歴などに応じて配信頻度やコンテンツを最適化することが重要です。
読み手のニーズをより緻密に把握し、ニーズに応じたコンテンツとシナリオを作ることがメールマーケティングの担当者に求められていると言えます。
最適なタイミングで最適なコンテンツを効率的に配信していくことがメールマーケティングの鍵となりますが、それを可能にするツールとしてマーケティングオートメーション(MA)がありますので、一斉配信以外にもパーソナルメールを使いたい場合には検討してみても良いでしょう。