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マーケティングオートメーション(MA)の市場規模と動向とは

マーケティングオートメーション(MA)の市場規模と動向とは

大企業を中心に導入が進んでいるマーケティングオートメーション(MA)。

最近では機能特化したマーケティングオートメーションサービスや、比較的お手頃な価格で使えるサービスも増えてきたため、中小・中堅企業でも活用が見受けられるようになってきました。

BtoB、BtoC合わせて日本におけるマーケティングオートメーションの市場規模はどの程度なのでしょうか。市場動向と合わせてご紹介させていただきます。

 

マーケティングオートメーションの市場規模

 

日本国内でのマーケティングオートメーションにおける市場規模の予測を発表している会社を見ていきましょう。

1社目はITR(アイティーアール)です。

「ITR Market View:マーケティング管理市場2017」によると、統合マーケティング市場(マーケティングオートメーションのこと)の市場規模は2016年度が59.7%増加、2017年は約140億円に達すると発表があります。

パッケージ型よりもSaaS(クラウド)型の方が市場規模と成長率が高い予測です。ここから大規模な企業だけではなく、中堅・中小企業の利用増加予測が見て取れると言えるでしょう。

マーケティングオートメーション(MA)の市場規模推移および予測

画像引用:ITR Market View:マーケティング管理市場2017

 

2社目は矢野経済研究所です。

2016年のMAサービスの市場規模は245億4,500万円、2017年には前年比23%増の301億9,000万円に達すると予測発表が出ております。

上記のITRと比べると、倍以上の差が出ておりどちらが正確かはなんとも言えませんが、市場の成長が見込まれるという点では一致しているでしょう。

マーケティングオートメーション(MA)の市場規模推移および予測-矢野経済研究所

画像引用:矢野経済研究所 DMP(データマネジメントプラットフォーム)サービス市場/MA(マーケティングオートメーション)サービス市場に関する調査を実施(2017年)

 

マーケティングオートメーションの市場規模が拡大する背景としては、「One to Oneマーケティングの効率化」、「顧客とのコミュニケーションチャネルの多様化」、「データベースの有効活用化」、「効果測定の見える化」といったことが理由として挙げられます。

 

マーケティングオートメーションにおけるパッケージ型とクラウド型の比較

 

上記のITRの市場予測グラフでもあったように、マーケティングオートメーションにおけるパッケージ型とクラウド型の比較について見ていきましょう。

 

パッケージ型サービスの特徴

 

グラフから見ても分かる通り、マーケティングオートメーションの中でパッケージ型(オンプレミス)サービスを提供している企業はさほど多くはありません。

 

パッケージ型のメリット

  • 自社サーバなど好きな環境でサービスを構築できる
  • クラウド型に比べてカスタマイズが行いやすい

 

パッケージ型を利用する企業の特徴としては、クラウドサーバなどのように社外に個人情報を含むデータを置きたくないケースが大半です。

また、既に利用しているシステムやデータベースと複雑に連携させたい場合、自社独自の仕様を作ってカスタマイズを行いたい場合なども考えられます。

 

パッケージ型のデメリット

  • クラウド型に比べて初期費用が高額になりやすい
  • インフラの運用保守を行う必要がある
  • アップデートを行う際には個別に対応する必要がある

 

パッケージ型を利用する際に出てくるデメリットはコストが高く付きやすい点になります。費用的なコストだけではなく、運用にかかる人的コストも膨らみがちとなりやすいでしょう。

パッケージ型を導入検討する企業の多くはマーケティングオートメーションを大規模に使うことを想定し、複数年の利用を前提とした中長期での費用対効果を算出することが多いと言えます。

 

クラウド型サービスの特徴

 

続いてはクラウドサービス型の特徴を見ていきましょう。

 

クラウド型のメリット

  • 初期費用が抑えることができる
  • 新しい機能やサービスが付いた際にはアップデートを行ってもらえる
  • インフラの運用保守を任せることができる
  • 上手く行かなかった場合でも辞めやすい

 

クラウド型のメリットとしては、比較的お手頃に始めることができて運用保守にリソースを充てる必要が有りません。

また、効果が出なかった場合でもタグを削除するなどすれば、すぐにサービスをストップすることができますので撤退コストも低くすみます。

 

クラウド型のデメリット

  • 独自のカスタマイズを行いにくい
  • 指定したサーバ環境で利用することができない
  • 大規模な運用の場合、取り扱えないサービスや高額になる可能性もある

 

クラウド型を利用する際に出てくるデメリットは、独自の機能や運用を行うには不向きであることです。

また、他の企業と共用でサーバを利用することが多いため、大規模なサイトで利用しようとすると対応しているサービスが限られてしまうケースや、月額費用が高額になってしまう可能性もあります。

 

しかし、よほどの理由がない限りはクラウド型でも十分に対応が可能な場合が多いでしょうし、色々な業界の企業で利用されていることを踏まえても、この機会に業務の見直しを行って、改善してみても良いのではないでしょうか。

 

マーケティングオートメーションの今後の展望について

 

マーケティングオートメーションの今後の展望について考えた際に、「量」と「質」の面から見ていきましょう。

量で考えた際には、今後もマーケティングオートメーションを導入する企業は増えることが予想されます。理由は上述のように市場規模が拡大する背景についてをご参照下さい。

質の面で考えた際には違った見方ができます。既にマーケティングオートメーションを利用している企業が他のシステムと連携することや、自社のデータと繋ぎこみを行うことで、さらに強力なツールとして活用されることが期待できると考えられるのではないでしょうか。

データの精度を高めるためには、膨大なデータが必要となります。そのため、マーケティングオートメーションに限ったことではありませんが、早めにデータを集めることと、データを整理(クレンジング)しておくことが重要です。

まだマーケティングオートメーションを検討している企業の方であれば社内調整なども必要かと思いますが、データの収集を早めるためにもなるべく早い段階から始めることが、将来役に立ってくる可能性が高いのではないでしょうか。

 

 

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