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行動データと顧客IDをひもづける

 

今回は、行動データ(アクセスログ)と会員IDなどの顧客識別子を紐付けて管理する方法をご紹介します。

 

 

 

Web担Forumさんで以前に掲載されたこの記事↓

  

その顧客データでは十分な分析はできない? 成果を出すための正しい顧客データ管理4つの基本/第1回

 

のチェックポイント1「行動データは顧客IDにひもづいて管理されているか」では、アクセスログに顧客マスタで管理する会員IDを紐付けることで、

 

優良顧客の行動分析や、特定サイト(や特定商品など)にアクセスしている顧客のみにメール配信するなど、(効率的で効果的な)顧客アプローチも可能

 

という例が説明されています。

※括弧は弊社で追記していいます。

 

確かに、アクセスログに顧客の識別子を紐付けて記録しておくことは、ログイン機能や応募フォームのあるサイトでは必ず実施しておきたい対応策の一つです。何故なら、上記に挙げた記事のように顧客アプローチにログを使う以外にも、アクセスログに顧客IDを紐付けて記録しておくことで、様々なシーンで活用することが可能となるためです。

 

例えばECサイトにおいて、朝はスマホで広告経由でアクセスし、昼はPCで自然検索してサイトにアクセス、夜にタブレットで購入した場合、顧客IDを紐付けていないとログでは3ユーザーとしてカウントされてしまい、購入者がどのような行動を取って購入に至ったのか把握することは不可能です。アクセスログに顧客IDを紐付けておけば、マルチデバイスに跨がった場合でも顧客の行動を漏れなく追跡することが可能となります。

 

blog_20130821-1

※ただし、マルチデバイスの追跡を行う場合、複数のデバイスで必ず1回はログインを行い、デバイス毎に顧客IDが紐付いていなければなりません。

 

 

また、住宅など比較的リードタイムが長い商材を扱っているサイトの場合、問い合わせがあった時点で、過去(例えば1年間)の閲覧履歴を顧客IDをキーにして抽出することにより、問い合わせした顧客がどんな物件(商品)に興味を持って閲覧していたか把握することができるので、営業担当者が商談をスムーズに進めることが可能になるなど、ログ活用の幅が広がります。

 

これらは一例ですが、このようにアクセスログに顧客IDを紐付けて記録しておくことで、分析や顧客サポートなどに有効な情報となりますが、残念ながら対応しているサイトは少ないように思います。 

実際に、Xdata collectを利用しているお客様でも顧客IDなどの識別子をアクセスログに紐付けて記録しているサイトはほんの一握りといった状況ですが、皆様のサイトは如何でしょうか?

 

 

 

顧客IDとアクセスログをどうやって紐付ける?

  

では、どうやって顧客IDとアクセスログを紐付けるのか?という技術的なところですが「WebサーバのログにGETパラメタで残せばいいじゃないの」という選択肢はあまりお勧めできません。

 

 

例)URLにuseridパラメタを付与してWebサーバのログに記録させる

https://www.xdata.jp/report/home/?userid=XXXXXX

 

このような方法は取らないことが望ましい。

  何故なら、Webサーバのログとcollectのログの違いでも紹介している通り、Webサーバのログは情報量が少ないことが多いこと、顧客IDでログを抽出しても顧客IDが紐付いていないログは抽出対象から外れてしまうためユーザーの行動ログを網羅することができないこと、システム改修にインパクトがあるためです。

 

 

具体的に、Webサーバのアクセスログを参考に見てみましょう。

 

以下の図は、ある顧客が①〜⑥の遷移をしたと仮定したWebサーバのアクセスログです。

分かり易くするためにリモートIPアドレスやアクセス日時は削除しています。

 

blog_20130821-2 

 

URLにGETパラメタで顧客IDを付与することで、Webサーバの生ログに顧客IDを記録するための施策をしています(④の部分)。

 

 

これを更に分かり易く簡略化したのが以下の表です。

 

表1)Webサーバの生ログ

  画面 顧客ID
サイトトップ  
商品Aの画面  
商品Bの画面  
買い物カゴ  
ログイン  
支払方法選択画面 000100

 

顧客IDの欄を見ると、顧客IDが紐付いているログは⑥しかありません。つまり、このログに記録された情報だけだと、顧客IDをキーした場合に⑥しか抽出すことができません。

⑥に記録されているリモートIPアドレスとUser-Agentを組み合わせてキーにして条件に指定すれば、確かに①〜⑤を抽出できなくはありませんが、同一のIPアドレスで同一のUser-Agentを持つ端末が他に存在した場合、それらも抽出されてしまうため、抽出条件の精度は高いとは言えません。

 

 

そこで活用できるのが、Webビーコン型のアクセス解析ツールです。通常、Webビーコン型のアクセス解析ツールは、下図のように計測タグがユニークキーを発行してデバイスのCookieに保存し、アクセスしたURLの情報などと共にユニークキーもアクセス解析ツールのサーバに送信します。

 

 

blog_20130821-3

 

 

 

このため、アクセス解析ツールのサーバにはデバイス毎に割り振られたユニークキーと一緒にアクセスしたログが蓄積されます。

 

例えば上述した①〜⑥をアクセス解析ツールのログで見ると以下のようになります。

 

表2)アクセス解析ツールの生ログ

  画面 ユニークキー
サイトトップ AAA 
商品Aの画面 AAA 
商品Bの画面 AAA 
買い物カゴ AAA 
ログイン AAA 
支払方法選択画面 AAA

 

このログに顧客IDを紐付けると以下のようになります。

 

blog_20130821-5 

 

表3)アクセス解析のツールの生ログに顧客IDを紐付け

  画面 ユニークキー 顧客ID
サイトトップ AAA   
商品Aの画面 AAA   
商品Bの画面 AAA   
買い物カゴ AAA   
ログイン AAA   
支払方法選択画面 AAA 000100

 

⑥のログには顧客IDとユニークキーが紐付いているため、顧客ID「000100」で抽出したログのユニークキー「AAA」で検索することで、Webサーバのログではできなかった①〜⑤のログの抽出が可能になります。

また、一人の顧客が複数のデバイスを利用していても、顧客IDがユニークキーと紐付いていればマルチデバイスに跨がるアクセスであっても追跡することができます。

 

 

尚、この方法を取る際の注意点ですが、ご利用のアクセス解析ツールに以下の機能が備わっていることが前提です。

  • 生ログの抽出機能があること
  • ログに顧客IDなどのカスタムパラメタを紐付ける機能があること

 

 

Xdataでの実装方法

 

Xdataで提供するモジュールやJavaScriptタグも、他のアクセス解析ツール同様にCookieでユニークキーを管理しており、且つ顧客IDなどの識別子を送信機能も備えているので、顧客IDなどの情報をアクセスログに紐付けして保存することができます。

また、2013年08月20日のバージョンアップにより、顧客IDなどの識別子を送信するための専用の関数が用意され、より簡単にアクセスログと顧客情報を紐付けすることが可能になりました。

 

実装方法はとても簡単です。

以下のように顧客IDを紐付けるためのタグをHTMLソース内(共通ヘッダーもしくはフッターを利用している場合はどちらか)に記述し、顧客ID部分に会員データベースで管理している情報をセットするだけです。

 

会員タグ

__cltId = “顧客ID”

 

 

※このタグの他にXdataで提供するタグが必要です。

  

参考

Google Universal Analyticsのタグで、以下のようにサイトのログインユーザーIDを設定する箇所があります。

 

Google Universal Analyticsのタグ抜粋

ga(‘create’, ‘UA-XXXXXXXX-Y’,  { clientId: ‘サイトのログインユーザID‘ });

 

ここに設定すると同時に同じ情報をXdataタグの顧客IDに設定することで、顧客単位のアクセス解析をGoogle Universal Analyticsでしつつ、顧客単位の生ログをXdataで残すことができます。

是非お試しください。

 

 

 

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