新型コロナウイルスに関して生活や仕事に大きな影響を受けた方も多いのではないでしょうか。
一方でオンラインへの注目が高くなっており、ECサイトでの売り上げが増えている企業も多く見受けられます。
今回は新型コロナウイルスがECサイトへ与えた影響についてご紹介いたします。
目次
新型コロナウイルスとECサイトについて
日本では2020年2月頃から新型コロナウイルスが騒がれ始め、経済活動を控える方が増えた結果、時短や休業を行った企業も見受けられました。
外出が減った影響で店舗での売上が大きくマイナスになってしまった企業が多い中、ECサイトのようにオンラインでの売上や集客が増えた企業も見受けられます。
株式会社ジェーシービーと株式会社ナウキャストが提供している「JCB消費NOW」によると、2019年のEC前年比は数%の伸び率となっていました。
新型コロナウイルスの影響を受けた今年の前年比は以下のように30%前後の高い伸び率となっていることが読み取れます。
2020年6月は店舗が休業しており開いていないケースも多く、新型コロナウイルスの感染リスクを考えてECでお買い物をする消費者が増加したと言えるでしょう。
店舗の売り上げが大きく減った一方でオンラインは好調だった企業も多く見受けられました。
特に好調だったECの業種とは
好調だったECサイトの中でどのジャンルの伸びが大きいのかを見ていきましょう。
家電を含む機械器具は、一人当たりの消費金額が大きく増加しており、重たいものを運んでもらえるというニーズもあってか特に好調でした。
また、巣篭もり消費の影響で飲食料品も堅調で、飲食店もUber Eatsのような宅配にシフトチェンジしたところも多くあるでしょう。
株式会社Virtusizeによると新型コロナウイルスによる国内ファッションECへの影響は前年比で19.3%売り上げが伸びているようです。
週末がお休みの方が多いということもあり、土曜日と日曜日の2日間の合計売上割合は全体の37%を占めています。
その他にも巣篭もり消費関連ではゲームや動画配信サービス、フィットネス関連サービスなど自宅でネットを活用して楽しむ消費も盛り上がりを見せていました。
ECの需要増による影響とは
ECの需要が増えたことによってEC部門で人員を増加するなどの動きが出ている企業もあります。
その他にECの需要増による影響がどのようなものか見ていきましょう。
物流
ECの需要増で物流に大きな影響が出ました。
取扱量が増えることはもちろんのこと、物流センターで働く方は出勤しなければ仕事ができませんが、感染対策をしながら仕事量を増やすことは簡単では無いでしょう。
また、物流センター内で新型コロナウイルスが広まっていなくても物流が制限されてしまうことも考えられます。
注文した商品が届くのに時間がかかったり、到着が遅れてしまったりするなどの影響が出ました。
生産
生産も物流と同様に注文量が増えたため稼働量を増やして対応する企業が多かったのではないでしょうか。
ただし、海外との輸出入において制限がかかってしまい、結果として生産ができなかったり遅れが生じて販売ができない商品も少なくありませんでした。
せっかく注文量が増えても生産が追いつかないため売上のロスが生じた企業もあると思います。
ECシステム
既にECを行っている企業はもちろん、新しく始めたいということでECサイトを立ち上げたり改修した企業も非常に多いでしょう。
ECのパッケージを提供している企業や簡単にECを始められるサービスを提供している企業にとって追い風となったでしょう。
ITサービス
ECシステムに加えてさらにECを強化する中でITサービスを積極的に取り入れた企業も増えました。
例えばチャット機能、AIでの商品レコメンドシステム、弊社が提供しているようなMAツールの導入などが挙げられます。
ECの市場は今後も成長が見込まれるため投資を行いたい企業や検討している企業も多いのではないでしょうか。
ECの競争も激化
ECでの売り上げが上がれば多くの企業がさらに力を入れてくるのは間違いがありません。
ECサイトを立ち上げれば売り上げが上がるほど簡単ではなく、多くのユーザーに訪れてもらい注文を継続してもらうためには分析、改善といった日々の運用が求められます。
大手企業のようにEC担当を多数配置するのも難しい企業も多いと思いますので、なるべく人手をかけなくても済むところはテクノロジーの力を借りて省人化することでコストの削減に繋がるでしょう。
また、比較的簡単に行えて費用対効果が高い施策としてはメールマーケティングがあります。
ある程度の会員やユーザーがいる前提にはなってしまいますが、メールマーケティングでは製品やサービスの紹介だけに焦点を当てるのではなく、ユーザーとのコミュニケーションとしてエンゲージメントを高めるような取り組みをすることで自社のファンを増やし、結果としてLTVの向上に成功している企業もあります。
製品やサービスはもちろん、マーケティングやコンテンツも他の企業と似たようなECサイトでは差別化するのが難しいでしょう。
価格競争に陥らないためにもオリジナルのマーケティングやコンテンツ作りを意識してみても良いのでは無いでしょうか。
ECサイトへの取り組みはお早めに
新型コロナウイルスは生活や経済において大きな影響をもたらしました。
一方でECサイトにてお買い物をするユーザーが増えたことから利便性を再認識して今後もECサイトでお買い物をするユーザーが増加していくと予想されています。
既にECサイトへの取り組みを行っている企業も多いと思いますが、まだ取り組みが遅れている場合には早めに展開を行ってみた方が良いでしょう。