最近では多くのECサイトでも取り入れられているカゴ落ち / カート放棄対策。その他にもブラウザ放棄対策や、再入荷通知などone to oneでの個客対応を行って、効果を感じている会社も多いことでしょう。
その配信チャネルの中心となるのが、メールだと思いますが、最近ではLINE向けにも同じone to oneマーケティング施策が打てることはご存知でしょうか。
レイアウトのサンプルと合わせてご紹介させていただきます。
LINEでもカゴ落ちなどのone to oneマーケティング対応可能な マーケティングオートメーション
「xross data」
目次
LINEを活用しているECサイトは増加傾向と予想
今や多くの方が利用しているLINE。格安スマホが増加していることもあり、キャリアアドレスが無くても利用出来ることや無料通話もあるため、あるいは逆にLINEが使えることで格安スマホユーザーが増えていると言えるかもしれません。LINEでもLINEモバイルが2016年9月にサービスを開始しています。
LINEの国内のユーザー数や利用状況は下記のようになっているようです。
国内月間アクティブユーザー | 6,600万人以上 |
国内デイリーアクティブユーザー | 70.8% |
企業向けにはLINEビジネスコネクトアカウントの提供を開始して以来、大企業が中心となり活用をしており、LINE@の登場以降はお手頃価格でも利用出来るようになったこともあって、ビジネス利用でのアカウント数増加が見受けられております。
2015年にECサイトへの誘導ができるようになったこともあり、ECサイトを運営している企業でもLINEアカウントを活用しているケースが増加していると言えるのではないでしょうか。
ECサイトでLINEを利用し始めた理由は以下のような項目が挙げられるでしょう。
- LINEのアクティブユーザーの多さ
- メルマガの開封率が減少傾向
- メールマーケティングでの効果が減少傾向
参考:ネットショップ担当者フォーラム LINEのEC活用法を教えます!
しかし、店舗を運営している企業の場合には、店頭でもLINEのお友だち募集を行なっていることも多いようですが、いかにお友だちを増やしていくかについて頭を悩ませている企業も増えているようです。
LINE配信による効果とは
LINEを利用してECサイトで効果が上がったという会社はどのような施策を行なっているのか調べてみました。
1.伊藤久右衛門さま @itohkyuemon
- メルマガは2.5%程度のクリック率
- LINE@は一斉配信でも友だちの30%がページにアクセス
- ネットモールのクーポンをはるかに超える10%という高いクーポン使用率
- すでに月商の約1割がLINE@経由
参考:LINE@公式ブログ
2.RNAさま @rnainc
- LINE配信直後は一気に200人くらいのアクセスがあり、その後30分間は60~100人前後の流入数。
- メルマガの約10倍の反応で、圧倒的なスピード。
参考:LINE@公式ブログ
3.AppBank Storeさま @appbankstore
・通常のセールと比較し、売り上げは7倍程。
・CVRが約2倍。
・新規の注文件数の割合が通常よりも高く、60%以上を超えていた。
参考:
- LINE@公式ブログ
- ネットショップ担当者フォーラム LINEのEC活用で客単価4%増、CTR2.3倍。「つながり消費」でECの集客・販促は変わる?
- Social Media Lab脅威のユーザー反応率事例! EC事業の事例から見えるLINE@の“パーソナル”なメディア特色
上記以外でも、LINEによる配信効果が掲載されている事例もありますので、ご関心がありましたら、ぜひ探してみてはいかがでしょうか。
LINEでのコンテンツ配信はどのようなものを送るべきか
具体的にECサイトで効果を出すためには、どのようなコンテンツを配信すれば良いのでしょうか。以下3つの視点から見ていきましょう。
1.有益なコンテンツ
ます最初に考えられるのが、友だち登録しているユーザーにとって有益であるコンテンツです。例えば、新着商品や限定商品の入荷情報やセール情報、クーポン情報を届けることで購買意欲が湧きたてられるかもしれません。
2.独自性のあるコンテンツ
続いて考えられるのが独自性のあるコンテンツです。独自性に関しては、自社のみでしか取り扱いのないような商品/サービスの情報、LINEのお友だちの方限定でしか見ることができないコンテンツなどが挙げられるでしょう。
中には友だちの方限定で「ゲームができ、ゲームをクリアすると割引クーポンプレゼント」というキャンペーンを実施したところ、友だち獲得だけでなく、売上にも非常に貢献したという例もあるようです。単純にクーポンを発行するよりも独自性があり、話題性にもつながったと考えられます。
3.セグメント化されたコンテンツ
最後に考えられるのが、お友だちユーザーさま毎に最適なセグメント化したコンテンツを配信することです。お誕生日、年齢、性別、地域などの属性情報から最適な情報をお届けすることや、購買情報、保有ポイント、会員ランクなどからセグメント化し、それぞれに合わせた情報を配信することも効果的でしょう。
男性向け商品、女性向け商品両方を扱っている場合では、両方の情報を届けることも良いでしょうが、自分の性別に合った情報を中心に送ってくれる方が親切ですよね。
また、セグメントしたメッセージを配信することで、ブロック率が下がるという事例報告もあります。
セグメント配信を行うためには、自社データベースと紐付けを行なって自社で配信する方法や、LINEに対応しているマーケティングオートメーション系のサービスからメッセージングAPIを経由して配信する方法などが考えられます。
行動トリガーや商品情報を元にしたパーソナライズ配信
セグメント化されたコンテンツ配信で属性情報からについてご紹介させていただきましたが、さらにもう一歩踏み込んだパーソナライズ配信もLINEで可能です。
行動トリガーを元にした配信
行動トリガーを元にした配信では、一度カートの中に商品を入れたものの購入していない方への「カゴ落ち通知」、お気に入り商品をリマインドする「お気に入り通知」、サイトに30日未訪問の方へ再訪を促す「再訪通知」などが挙げられます。
- カゴ落ち商品のリマインド
- お気に入り登録商品のリマインド
- 商品閲覧履歴のリマインド
- 会員登録後に未購入の会員に対してのフォロー
- 最終訪問から○○日以上経っている会員に対しての訪問促進
- 離脱候補者に対してのフォロー
商品情報を元にした配信
商品情報を元にした配信では、一度は完売した商品が再入荷されたことを希望者にお知らせする「再入荷通知」、お気に入りアイテムが値下げされたことをお知らせする「値下げ通知」、お気に入りアイテムの在庫が残り少なくなったことをお知らせする「在庫残り数通知」の通知が代表的でしょう。
- お気に入り登録商品の再入荷通知リマインド
- お気に入り登録商品の値下げリマインド
- お気に入り登録商品の在庫リマインド
元々自社サイトでメールにて上記の取り組みを行われているサイトもあると思いますが、LINE向けにも同様のことが可能です。
方法としてはセグメント配信と同様に、自社データベースと紐付けを行なって配信する方法や、マーケティングオートメーション系のサービスからAPIを経由して配信する方法などが考えられます。
通知を行うレイアウトは以下のようなものがあります。
オススメしたい商品が一つの場合にはボタンタイプ、複数の場合にはカルーセルタイプ、この他にもイメージマップやビデオなど様々なタイプがありますので、用途に沿ったメッセージを配信するのが良いでしょう。
LINE配信をさらに効果的に活用するために色々な施策を行なってみよう
開封率やクーポン使用率などがメールと比較して高いと言われることの多いLINEですが、今後も注目度が高まっていくのは間違いないでしょう。
しかし、LINE配信ができるお友だちの数がまだメール会員と比べて少ない場合や、メール会員と紐付けが出来ていないケースも多いのではないでしょうか。
そのため、LINEとメールを併用することで、ABテストも可能となりますし、メール配信のみと比べて売上が高くなるサイトもあるようですので、色々な施策に取り組んで見ても良いでしょう。
行動履歴に基づいたパーソナライズ配信の方が、一斉配信やセグメント配信に比べて有意義な情報となっており、効果を出しやすいこともサイトによっては確認されているようです。
元々はLINEビジネスコネクトでしか出来なかったような配信も、Messaging APIが公開されたことによってLINE@でも実現が可能となりました。
この他にもBotやAIなど含めて、LINEを利用したサービスや効果の出た事例について今後もご紹介していこうと考えております。