更新日:2023/9/15
日本でもShopifyを利用したECサイトの人気が高まっており、リテンション施策の一つとして効果が出やすい「カゴ落ちメール」を取り入れているECサイトも増えています。
カゴ落ちメールが軌道に乗ったらカゴ落ち施策の他に、次に取り組む施策についても検討を始めてみましょう。
そこで今回は、MAツールを活用することでShopifyで構築したECサイトが実施できる施策をご紹介いたします。
目次
ECサイトの鉄板施策「カゴ落ち施策」とは
「カゴ落ち」とは、ユーザーがECサイトのカートに商品を入れたままで放置し、購入に至っていないケースのことを指します。
業界や商品単価によってもばらつきはあるものの、70%程度の商品がカゴ落ちしているというデータもありますので、この数値を数%改善するだけでも売上向上に繋がることは間違いないと言えるでしょう。
カゴ落ち対策としては、ユーザーへカゴ落ち中の商品情報をメールなどの配信施策内に組み込んで配信するリテンション施策が有効です。
施策効果は業種にもよるものの、弊社のお客様の中には数%〜10%以上改善されたケースもあります。
Shopifyでのカゴ落ち対策を行う方法としては、「カゴ落ち施策を配信できるShopifyアプリを活用する」「MAツールなどのサービスを導入する」などがあります。
MAツールを導入する
マーケティングオートメーションツール(以下、MAツール)を導入してカゴ落ち対策を行う方法もあります。
MAツールを利用することでShopifyアプリでは配信設定が難しいセグメント設定が簡単に実現できるケースや、幅広い配信施策を自動化することができるケースなど多くのメリットがあります。
また、日本語で設定を行ったりサポートを受けたい場合には国産のMAツールを利用することをおすすめします。
ShopifyとMAツールを連携することで広がるメール施策
MAツールを利用してECサイトで売上を上げて行く際には、カゴ落ち施策以外にもOne to Oneでのリテンション・リターゲティング施策を組み合わせて運用していくことが効果的です。
ここでは、実際にShopifyで構築されたECサイトへMAツールを導入することで、具体的にどのような施策を実現することができるのか見てみましょう。
ブラウザ放棄施策
「ブラウザ放棄施策」とは、ECサイトで商品詳細を見たものの、購買やお気に入り登録も行わずに閲覧のみを行なってサイトを離れてしまった一連の流れのことで、弊社内ではこれをブラウザ放棄を呼んでいます。
お客様の購買プロセス例として、
- 商品詳細ページ参照
- お気に入り登録
- カート投入
- 商品購入
があり、場合によってはお気に入り登録をしないでそのままカートに入れることも多いですが、商品詳細ページの参照は必ず通るプロセスと考えられるため、商品詳細ページを閲覧しているユーザー数は相当数いることが予想されます。
ユーザー数が多いことや、必ずしも購入検討しているユーザーのみではないことから、興味関心度合としてはユーザーによって幅があります。
しかし、商品詳細ページを閲覧したユーザーを配信対象にすることで、カゴ落ち施策よりも圧倒的に配信母数が大きくなるため、ユーザーの数%でも購買に繋げることができれば、売り上げに与えるインパクトも大きくなるため、ブラウザ放棄施策はオススメ施策の一つとして挙げられます。
お気に入りフォロー施策
商品をお気に入り登録やブックマーク登録をしているユーザーに対する施策です。
上記のブラウザ放棄よりもお気に入り登録している商品の方が興味関心について高い可能性があるため、リテンション施策を実施することで購買に繋がることが期待できます。
在庫再入荷フォロー施策
MAツールで管理している商品マスターを活用し、人気商品や売り切れだった商品が再入荷された際、自動で検知して再入荷商品を案内することができます。
新着商品のお知らせ施策
MAツールで管理している商品マスターを活用し、新着商品が出たタイミングで自動でお知らせ配信を行います。
セール商品のお知らせ施策
MAツールで管理している商品マスターを活用し、値下げされた商品が発生した際に自動でお知らせを行います。
特にカゴ落ち中の商品やお気に入り登録した商品が値下げされた場合には購買の可能性が高くなりますのでフォローしましょう。
未訪問フォロー施策
「未訪問フォロー施策」は、一定期間サイトに訪れていないユーザーに対して再訪問を促す施策になります。
例えば、最終訪問から2週間後、1ヶ月後など一定期間サイトに訪問をしていないユーザーに対してフォローメールを送り、ECサイトへの再訪問を促してみましょう。
会員登録後未購入アプローチ施策
「会員登録後未購入アプローチ施策」は、会員登録はしてもらえたものの、まだ購入していないユーザーへのフォローです。
購入に至らない理由としてサイトの利用方法がわからない場合もあるかもしれませんので、施策の一部で利用方法や購入方法についてフォローしてみましょう。
また、配信チャネルはメールが最も一般的ですが、日本では特に若年層をターゲットとしているECサイトでは「LINE」から配信することで高い効果が見込める場合もありますので、各ECサイトに適した配信チャネルの選定も重要となります。
弊社のMAツール「HIRAMEKI XD(ヒラメキクロスディー)」ではメール、LINE、SMS、Webプッシュといったマルチ配信チャネルからの配信に対応しています。
ShopifyからMAツールへ連携するデータ例
Shopifyでは様々な機能が備わっており、Shopifyアプリでカスタマイズを行うこともできますが、サービスによってはMAツールを導入することもできます。
Shopifyの機能やShopifyアプリでカバーできない部分がある場合には、MAツールなどのサービスを導入することも検討してみましょう。
最近では、Shopifyで構築したECサイトへMAツールを導入しているケースも増えてきており、弊社のMAツール「HIRAMEKI XD」も連携に関するお問い合わせが増加しています。
では、実際にShopifyへMAツールを導入して施策を運用していく際に、ShopifyからどのようなデータをMAツールへ連携することが多いのかを見てみましょう。
主にMAツールで管理される各データ種別ごとの代表的なデータ項目は、以下などが挙げられます。
顧客データ
- 名前
- メールアドレス
- 電話番号
- 住所
- 年齢
- 性別
- 会員登録日 など
オンラインアクションデータ
- サイトアクセス日時
- サイトアクセス回数
- 閲覧商品ページ履歴
- カート投入
- 購入履歴
- お気に入り登録
- メール開封 など
商品データ
- 商品名
- 商品画像
- 商品単価
- 在庫数
- 販売開始日 など
施策を組み合わせて更なる効果向上を目指しましょう
Shopifyで構築されたECサイトではメジャーなカゴ落ち施策だけではなく、外部ツールやShopifyアプリを活用することで様々な配信施策を実施し、ユーザーとのコミュニケーションを密に図ることが可能です。
売上向上に向けた施策だけではなく、ユーザーニーズに寄り添った施策を配信できるよう、リテンションから新着情報、お得な情報など幅広く発信できるように工夫をしてみてはいかがでしょうか。
弊社のMAツール「HIRAMEKI XD」では、ツール内で管理しているデータを活用して様々な施策を自動化していくことが可能ですので、複数施策の運用を検討しているご担当者の負担も軽減することができるでしょう。
また、今回はShopify上で収集された顧客情報を活用したMAツール活用事例をご紹介して参りましたが、MAツールを活用していく際には必ず顧客情報が必要となり、顧客情報を集めるためには、まずECサイトへ訪問いただかなくてはなりません。
顧客との関係を構築していくためのMAツール活用のご検討も重要ですが、これを機にECサイトへより多くの方が訪問いただくための対策「SEO対策」も見直してみてはいかがでしょうか。
Shopifyで実施すべきSEO対策について分かり易く解説されているこちらの記事もおススメですので、是非ご覧くださいませ。
Shopify ECサイトの配信施策を運用をご検討されている方や、カゴ落ち施策以外の施策配信にご興味のある方はお気軽にご相談くださいませ。